「フレッシュな新入社員…??」と称され、一ヶ月が過ぎた福田です。
教育公務員として過ごした40年間から飛び込んだ「みんなのコード」は、見える景色が全く違いました。明確に言える事は「学校社会は紙文化で成立していた」ということです。「みんなのコード」のオフィスには、明日会議や養成塾のチラシ以外の紙は、ほとんど見当たりません。ちょっとしたことをメモするにも裏紙やリサイクルペーパーが見当たらず、付箋で対応しています。
片や数ヶ月前の職員室を想起しますと「児童数配布、家庭数配布」と言う学校公用語が成立する現場ですから仕方はありませんが、裏紙は一日でリサイクルボックスを一杯にする現状の紙文化です。職員室の先生方の机上は、膨大な紙資料が積まれています。少しでも体が触れたら山崩れを起こすのは、目に見えています。それでも不思議なのは当事者である先生は、その紙の山のどの辺りに必要資料があるのか、いとも簡単に引き出せる能力があります。これが、日本の教育を支えてきた教員の資質能力かも知れませんね。
しかし、ここに盲点があります。その必要資料は「その先生だけが引き出せる」、つまり同じ組織の教員間で情報は共有されていないことです。正に「働き方改革」が問われる中、職務効率の悪さ・課題が浮き彫りになります。反して、適切な表現ではありませんが、学校は個人情報の宝庫です。職員室には公用的な資料・職務上知り得た必要な情報資料、校外に出ましたら人権問題に挙げられる個人情報が満載です。それらが、時には机上の山積み資料と同様の扱いとなっている現実もありました。このブログを閲覧している方には、学校現場の方も多くいらっしゃると思いますが、皆さん頷いている姿が推察されます。
そんな環境から飛び込んだ「みんなのコード」は、全国の子ども達がプログラミングに取り組めるよう教員を養成する事と、プログラミングコンテンツを開発提供するIT組織を両輪とし、「全ての子どもがプログラミングを楽しむ国にする」をミッションに活動しています。
高い志の下、私も微力ながら…と気負って入社しました。が、ペーパーレス、クラウド上のオペレートには現在も手間取っています。しかし、今までの臨床の現場とは違い、ネットワークが保証されれば、いつでも、どこでも、仕事ができる環境がここにはあります。少し古いフレーズですが、「学校の常識は、社会の非常識」と言う言葉があります。教育現場から離れ、外側から現在の学校を見ますと、まだまだ、このフレーズは十分に存在していると感じた一ヶ月です。
学校の「働き方改革」は何から・・・、真の教育改革は何処に・・・と、痛感させられた新入社員でした。