一般社団法人みんなのコードは、2016年8月1日(月)に指導者研修会、2日(火)にプログラミング授業を石川県加賀市で行いました。
総務省「若年層に対するプログラミング教育の普及推進」事業
みんなのコードは、総務省の「若年層に対するプログラミング教育の普及推進」事業に公募し、選出された11件の1つとして、石川県加賀市と協力して研修会を行うことになりました。この事業は、プログラミング教育の低コストかつ効果的な実施手法や指導者の育成方法等を、クラウドを活用しつつ実証・全国へ普及させるために、総務省が主導しているプロジェクトです。
詳細出典:総務省 ICT政策
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/kyouiku_joho-ka/jakunensou.html
実施レポート
8月1日(月)11:00から、加賀市役所庁舎内にて記者会見を行いました。
事業全体説明:総務省情報流通行政局情報通信利用促進課課長 御厩(みまや) 祐司 様
事業への取組説明及び団体説明:一般社団法人みんなのコード代表理事 利根川裕太 加賀市市長 宮元陸様 キラメックス株式会社代表取締役社長 村田雅行様
御厩課長からは、プログラミング教育の地域間格差是正に向けて地方公立小学校5校で実証事業を行うことに対し、お褒めの言葉をいただきました。この記者会見は、地元の新聞やテレビ局に取り上げられました。
・毎日新聞 地方版
http://mainichi.jp/articles/20160803/ddl/k17/100/252000c
指導者研修会
8月1日(月)13:30から、加賀市立橋立小学校に場所を移して指導者研修会を行いました。この研修会には、加賀市内の小学校から教員25名、加賀市地域おこし協力隊から3名、加賀市観光課から1名、キラメックス株式会社の運営するTech Academyの卒業生2名が参加しました。「なぜコンピュータ科学教育が必要なのか」という紹介やプログラミング教育の重要性を説明し、実際に先生方に「ルビィのぼうけん」という絵本のワークショップとHour of Codeを体験してもらいました。
ルビィのぼうけん
- ダンス・ダンス・ダンス:自分がコンピュータになりきって、ループ(繰り返し)を体験します。
- ドレスコード:「もし〇〇なら」という場合ごとにルビィ(主人公)の服を変えていき、条件分岐(場合分け)の考え方を学びます。
- こまったこと:プログラミング(=命令)の順番を変えたり付け足したりして、デバッグ(間違い探し)の概念を勉強します。
参照:http://www.shoeisha.co.jp/book/rubynobouken/
Hour of Code
画面上のキャラクターをプログラミングで動かす、ビジュアルプログラミングです。このドリル型教材を使って、プログラミングとはどういうものかを体験し、プログラミング的思考を身につけることが狙いです。参照:https://code.org/
研修を始める前は、そもそもプログラミング教育必修化を知らない先生やプログラミングをどう教えたらいいか不安に思っていた先生もいましたが、研修後には、自信がついたという声も聞こえました。
小学生にもわかりやすいプログラミング教材を体験することにより、プログラミングのとっつきにくいイメージが払拭されたとの声もありました。
児童向け授業
8月2日(火)10:20-15:20に、加賀市内の小学4~6年生24人にプログラミング授業を行いました。前日の先生向け授業で先生方にお話ししたカリキュラムに沿って、導入→ルビィのぼうけん→Hour of Code→まとめの順番で、みんなのコード 利根川代表理事が進めました。
1時間目 導入
コンピュータが使われている身の回りのものを挙げ、コンピュータが私たちの生活で役立っていることを理解しました。
2時間目 ルビィのぼうけん
体や紙を使って、コンピュータの考え方を学びました。
3,4時間目 Hour of Code
画面上のキャラクターを自分で動かすことによって、コンピュータの利用者ではなく作成者になれるという実感を持ちました。
5時間目 まとめ
実際の身近なまだコンピュータ化されていないものにプログラミングをするとどうなるかを議論しました。「ルビィのぼうけん」ワークショップでプログラミングの考え方を学んだため、Hour of Code体験では子どもたちの理解スピードがとても速く、1時間もたたないうちにクリアする子どもが多かったです。
先生方からは、子どもたちのつまづきやすいポイントや教え方を実践で学ぶことができたという声、子どもたちからは、楽しかった、またやりたいという声を多くいただきました。
今後の流れ
8月25日(木)~26日(金)に、同様の授業を加賀市立錦城東小学校にて行います。その後、10月~12月に各1回ずつ、加賀市内の先生方に実際に児童向けの授業を実施していただきます。