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みんなのコードマガジン

活動レポートをお届けするウェブマガジン

自分のキャリアを再定義しよう〜オープンワーク株式会社×新渡戸文化高等学校の取り組み〜

こんにちは!みんなのコード パートナー部の阪上です。
私は、大学時代に学校教育におけるワークショップの実践研究を学び、前職では人材系企業で営業をしていました。みんなのコードには2024年1月にジョインしました。

みんなのコードは、「誰もがテクノロジーを創造的に楽しむ国にする」というミッションを掲げてそれぞれの事業部でさまざまな取り組みを行っています。私が所属するパートナー部では、企業で働く社員と中高生の交流によって、大人も中高生もキャリアを再定義する場として、企業・学校と一緒に「プログルキャリアトーク」の取り組みを発展させています。

みんなのコードでは、キャリア = 働くことだけでなく、その人の生き方も含めた人生そのものだと定義しています。

今日は、1月にオープンワーク株式会社と新渡戸文化高等学校と協同して行ったプログルキャリアトークの取り組みについてご紹介します。
今回、オープンワークさんには、「働きがい」を追求する、自社らしい社会貢献活動を実施できるという点に共感していただき、ご一緒することになりました。

キャリアを振り返る社員研修 事前

プログルキャリアトークの肝は、登壇される社員の皆さんへの事前研修です。キャリア棚卸しの時間を取ることができなかったり、個人で準備を進めるのは不安という声にお応えして実施しているものです。

事前研修のゴールは、オープンワークの社員の皆さんが、人生において達成したい夢・目標とキャリアについて語れるようになること。学校や生徒さんの特徴を共有しながら、グループ・ペア・個別のワークによって内省を促し、当日に向けて一緒に準備をしていきます。

▼研修の流れ
まず、みんなのコードから、学校・生徒たちの特徴や2022年から必修化された「情報Ⅰ」の内容など前提をすり合わせたうえで、社員の皆さまのキャリアを棚卸しするワークショップを行いました。

⚫︎ワーク① ライフラインチャートの作成
過去を振り返り、心が動いた経験とその理由をペアワークで掘り下げていただきました。皆さん一度はライフラインチャートを書いた経験があったようですが、ペアからの問いによって過去の経験に対する解釈が広がったり、思いがけない出来事が今の自分に繋がっていたという気付きがあったようです。

⚫︎ワーク② 仕事内容の動詞化
職種名や自社サービス、社内用語など、普段当たり前に使っているキーワードでは、高校生にはイメージができません。そこで、仕事内容をできるだけ「動詞」にすることで分かりやすく表現していただきました。社員の皆さんで言葉選びを議論する場面も多く見られました。

⚫︎ワーク③ 相互インタビュー
ワーク①②で考えたものをさらに掘り下げるため、みんなのコードで用意した「思考を深め、広げる問い」を参考に、相互インタビューを実施。例えば、「あなたの成長のきっかけは?努力できた理由を3つ挙げるとしたら?」など、現在の価値観が生まれた背景を深掘りしました。

▼研修後のアンケート
研修を終えて、このような声をいただきました。

  • これまで何度も整理をしていましたが質問をいただくことで学びが深まりました。
  • 「これからの高校生」という目線に立って自身のキャリアを整理することは無かったため、シンプルにする、わかりやすくするという点がとても良い時間になりました。
  • 久しぶりに自分のモチベーショングラフを作成し、振り返る機会になりましたし、今の仕事の意義を再確認するきっかけになった。

新渡戸文化高等学校でのプログルキャリアトークの実施

今回は、新渡戸文化高等学校2年生の3クラスで実施しました。同校には、各学期の始めにエンゲージ週間という期間があり、この時間でプログルキャリアトークを行いました。エンゲージ週間は「なぜ学ぶのか」「この教科は、未来にどう繋がるのか」を考える時間です。

▼授業の流れ
⚫︎会社紹介(オープンワーク株式会社)
はじめに、人事の吉田さんより、会社として向き合う社会課題やCORPORATE SLOGAN/MISSION、事業/サービス概要を高校生向けに噛み砕いて説明していただきました。

⚫︎価値観を考えるミニワーク(みんなのコードより)
いよいよプログラムの内容に入っていきます。まずは、生徒さん自身が大切にしている価値観を内省しました。価値観は経験や体験、人との出会いなどにより、人生において少しずつ変わっていきます。また、価値観には正解/不正解がありません。他者の価値観をどう捉えるかは自由であることを伝えました。

⚫︎グループごとにオープンワークの社員さんと対話
次に、生徒さん7〜9人に対し社員1名のグループで1時間程のキャリアトークを実施しました。社員の方からの一方的なプレゼンテーションではなく、生徒さんの夢や目標、働くことへのイメージ、新渡戸文化高校を選んだ理由など質問を投げかけ、相互に会話をしながら進行しました。社員の皆さんは、生徒さんの課外活動へのモチベーションや社会への期待などを聞き、意思を持って向き合っている姿に感心している様子でした。

⚫︎先生からのメッセージ 
最後に、新渡戸文化高等学校の情報教諭・勝田先生から、情報の授業で学ぶことは自己実現の手段であって、目標や目的ではない(教科「情報」は、エンジニアになる人だけに必要なものではない)ということを全体に伝えて授業が終了しました。

「将来の選択肢として、こういう道もあるんだ」〜新渡戸文化高校 生徒アンケート〜

ここからは、生徒さんの様子やアンケート結果をご紹介します。

  • プログルキャリアトークの満足度を教えてください。(n=82)
  • 満足度の理由について教えてください
    • 選択肢としてこういう道があるんだということがわかった
    • 登壇者の方は、仕事に全く囚われておらず、自分自身が満足できる生き方に向かっているところにとても共感できました。

オープンワーク社員の皆さんも、昔は新渡戸文化高校の生徒さんと同じ、高校生でした。それぞれの高校生時代の経験が、どのようにして今のキャリアに繋がっていったのかを知ることで選択肢や考え方が広がった方も多くいたようです。

また、勝田先生からも今回のプログルキャリアトークの感想をいただきました!

大人が夢や目標を語るっていいですね。子どもの頃にみんなが憧れたような夢というよりは、現実的ですが本気で考えている夢や目標である点が生徒たちに響いていたと思います。」

「今日出会った高校生のためにも、事業を通して良い社会にしていきたい」〜オープンワーク社員アンケート〜

ここからは、オープンワークの社員の皆さんのアンケート結果をご紹介します。

  • プログルキャリアトークや類似の活動にまた参加したいと思いますか。(n=10) 

「自身のキャリアの振り返りになった」「ライフワークとしてこうした活動を大切にしていきたい」「個人としても、事業としても、学校教育に強く関心がある」などの意見をいただきました。

  • 「キャリアトーク」の経験をご自身の生活や仕事にどのように活用しますか。
    • 今日出会った方々が、社会に出るタイミングでやりがいを感じるためにどのようなサービスや価値の提供ができるのか考えていきます。
    • 最近の高校生像が分かったので、新規プロダクトの開発に活かしていく。
    • 日本人の仕事に対するエンゲージメントが低いことを、高校生も感じていると知ったので、オープンワークの仕事を通じて日本のエンゲージメントをあげていきたいと思いました。

オープンワーク社員の皆さんは生徒さんからの質問や対話を通して、仕事や事業価値を再認識された方が多かったようです。

また、人事の吉田さんや社長の大澤さんからは、「参加した社員はさまざまな思いがある中でオープンワークを選択し働いていること、そして一人一人が大切な価値観をもち行動していることを知る機会となりました。引き続き、本活動を行っていきたいです。」というお声をいただきました。

キャリアや勉強は、自分らしく生きるための手段

今回登壇した社員の皆さんは、それぞれ家族を幸せにすることや人の夢を応援すること、自分らしく働くことなど、大切にしたい価値観や人生において叶えたい夢を持っていました。そして、その実現のために目標を持って働いていらっしゃいます。そのことを高校生にわかりやすく言語化することは、一朝一夕でできることではありません。

社員の皆さんには、事前研修から本番までの間、自己内省やスライド作成など、仕事の合間を縫って準備していただきました。本気で向き合ったからこそ生まれた達成感や悔しさ、気付きがそれぞれにあったようです。

新渡戸文化高等学校の生徒さんには、「今学校で学んでいることは、将来やりたいことを実現するために必要な武器になるかもしれない」ということをこの活動を通して伝えられたのではないかと感じています。これからの生徒さんたちの活躍が楽しみになる時間となりました。

ここまでお読みくださりありがとうございます。

みんなのコードでは、プログルキャリアトークをご一緒していただける企業様を探しています。

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