Magazine

みんなのコードマガジン

活動レポートをお届けするウェブマガジン

新入社員14名が小学生とタイピングゲームづくり〜SOMPOシステムズ株式会社✖️立川市立大山小学校〜

こんにちは!みんなのコード パートナー部の阪上です。

みんなのコードは、「誰もがテクノロジーを創造的に楽しむ国にする」というミッションを掲げてそれぞれの事業部でさまざまな取り組みを行っています。私が所属するパートナー部では、企業と学校をつなぐことで、社員の皆さまが未来の人材づくりに関わることができる取り組みを行っています。

今回は、2023年11月にSOMPOシステムズ株式会社と立川市立大山小学校(以下大山小)と協同して行った、「プログラミングワークショップ」の取り組みについてご紹介します。

IT企業であるSOMPOシステムズさんは、本社がある立川市周辺の学校での実施を希望しており、また新入社員全員参加型の活動ができることから、希望に沿った社会貢献が実現できるという点でみんなのコードにご期待いただき、2019年度からご一緒しています。

今回は、大山小の総合的な学習の時間で、5年生35名を対象にScratchを使ったプログラミングワークショップを開催。SOMPOシステムズの社員の皆さま14名に、グループごとにメンターを担当いただきました。大山小は「各方面でご活躍されている外部人材の方々に直接ご指導をいただくことで、子どもたちのもっている可能性の幅を広げたい」「社会に開かれた学校づくりを目指していきたい」という杉山校長先生の強い想いがあり、子どもと外部人材のつながりを大切にしています。

社員向けオリエンテーション

    みんなのコードでは、プログラミング未経験でもワークショップに参加したい方や個人で準備を進めるのは不安という方の声にお応えし、ワークショップに参加する社員の皆さんへの事前オリエンを行っています。

    ▼事前オリエンの流れ
    大山小5年生の特徴について
    5年生の子どもたちは、これまでの授業を通して、タブレット操作に慣れてきたものの、プログラミングの経験には差がありました。こうした特徴を、事前にワークショップに参加する社員の皆さんへ共有しました。

    未経験でもOK「Scratch」を使ってタイピングゲームをつくってみる
    SOMPOシステムズさんが新規採用されている新入社員の皆さんの中にはプログラミング未経験者もいらっしゃいます。今回参加いただいた社員の皆さんの中には、新人研修以来、プログラミングを扱っていないという方もいらっしゃいました。「Scratch」はビジュアルプログラミングなので、社員の皆さんにとってはプログラミングを楽しく学び直すことができる機会となります。このように、学校や関わる子どもたちの特徴を共有したり、学ぶ側の経験をしていただいたりして、ワークショップ本番に向けて一緒に準備をしていきました。

    タイピングゲームづくりワークショップ

      いよいよ本番。ここからは、ワークショップの様子をご紹介します。

      ▼授業の流れ
      会社紹介(SOMPOシステムズ株式会社)
      はじめに、みんなのコードから、SOMPOシステムズさんの事業概要を小学生向けに噛み砕いて説明。14名の社員の皆さんをご紹介しました。その後、もっと距離を縮めてもらうために3〜4人1組に分かれ、ニックネームや好きな教科の話など、グループごとに自己紹介を行いました。

      タイピングゲームづくり開始
      「Scratch」を起動して、早速ゲームづくりを始めます。キャラクター育成ができるタイピングゲームが流行っているようで、「こんなものがつくりたい!」というイメージをもって参加してくれている子が多かったです。社員の皆さんにはメンターとして、彼らが思い描くイメージを丁寧に聴きとり、形にしていくための支援をしていただきました。

      機能の追加にも挑戦
      タイピングゲームの基本の動きが完成したら、次の4つの機能の追加にもチャレンジしていきます。どれも、必要なブロックの種類が増え、複雑になっていきます。しかし、子どもたちの頭の中にはつくりたいもののイメージがあるため、集中力は落ちることなく、さらに創造力が研ぎ澄まされているようにも見えました。社員の皆さんも、彼らの期待に応えようと、真剣に向き合っていらっしゃいました。

      発表・感想共有
      代表3名に、自分のつくったタイピングゲームを紹介してもらいました。オリジナルキャラクターをつくったり、正解/不正解に音を付けて工夫したり、好きなキャラクターや推しの世界観を忠実に再現したりなど、自由な発想や創造性が引き出された時間になったと感じました。また、完成した作品を嬉しそうに先生や友達に紹介する子どもの姿を見て、社員の皆さんの笑顔もこぼれていました。

      「自分で、自分だけのゲームを作ることができて、楽しかった」〜大山小学校 5年生アンケート〜

        ここからは、子どもたちの様子やアンケート結果をご紹介します。

        • タイピングゲームづくりは楽しかったですか?
        • それはどうしてですか?(上記の回答の理由)

        自分の頭の中にあるアイデアを形にするということは、簡単なことではありません。だからこそ、できた時の達成感は大きくなります。1人では実現が難しいことを、SOMPOシステムズの社員の皆さんの力を借りて、挑戦してみた経験や実現できた成功体験が子どもたちの中で生まれたのではないかと思います。

        こうした経験が、「次もやってみよう」「他にもやってみよう」という彼らの主体性や創造性につながることを期待しています。

        また、大山小学校の校長先生からも今回のワークショップの感想をいただきました。

        「SOMPOシステムズさんの新入社員の皆さんが児童と年齢が近いこともあり、とても新鮮な刺激を受けながら、生き生きと活動に取り組めたことが本当にありがたかったです。これを機に子どもたちがプログラミングに興味をもってくれると嬉しく思います。」

        「子どもたちの「できた!」瞬間の表情で、自己効力感が高まる」〜SOMPOシステムズ 社員感想〜

          ここからは、SOMPOシステムズの社員の皆さんの感想をご紹介します。

          • 社会との繋がりをもつことは大切だと思った。
          • 自分のもっている知識や経験を誰かのために活かせることは、あまりない機会でやりがいを感じる。
          • マニュアルに縛られない柔軟な発想、教えあう心が大事だと再認識できた。
          • 子どもたちの積極性や発想力に刺激を受けた。自分の仕事に対する姿勢を改めて見直そうと思った。
          • 子どもたちの「できた!」瞬間の表情で、自己効力感が高まりました。

          子どもたちの素直な表情や言葉に、刺激を受けた方が多かったようです。また、小学生にわかるように説明することや、発想を形にする支援をするということは容易ではありませんが、それらと向き合うことを通して、社員の皆さんの自己内省につながったようです。

          また、育成担当の方からは、「1年目の社員が、子どもたちに分かりやすく伝えている姿は普段の職場では見られないので、嬉しく思いました。社内外にもっとこういった活動を知ってもらうようにしていきたいです。」というお声をいただいています。

          プログラミングは、自己表現と創造の手段

            予測困難な今後の社会において、テクノロジーを活用して自分の考えを表現し、新しい価値をつくり出す力が、今後より一層求められます。

            本ワークショップは、小学生と社員がお互いに学び合える場でもあると考えています。限られた時間の中で、イメージしていたものが完成した時の子どもたちと社員の皆さんの達成感あふれる表情が印象的でした。

            小学校では2020年度にプログラミング教育が必修化され、情報活用能力の育成が注目されていますが、これらはエンジニアになるための専門的な学びではなく、これからの社会を生きていくための基礎的な学びだと考えています。自分の考えを表現し、新たな価値を創造するための手段として、これからも楽しくプログラミングを学んでいってほしいと思います。そして、今回の活動をきっかけに、「これも自分でつくれるかな?」「これはどうやってつくられているんだろう?」など、世の中の見え方に少しでも変化があれば嬉しいです。

            ここまでお読みくださりありがとうございます。

            社員さんによる地域や未来の人材づくりへの貢献を通した社会活動をお考えの企業様はぜひご連絡ください!

            SHARE