みなさん、こんにちは。みんなのコードCOOの杉之原です。私は、これまでITベンチャー企業で組織の成長フェーズを経験してきました。みんなのコードでは、業務執行責任を担いながら、組織づくりの観点にも注力しています。
みんなのコードでは、年2回程度、全国から社員が集まる「全社オフサイト」を開催しています。私は、2020年から企画・運営を担っています。
全社オフサイトは、以下を目的に設計しています。
- 関係性の質を上げる
- 日々の事業活動から離れて、未来を考える時間をつくる
今日は、これまでの全社オフサイトの変遷と、7月に開催されたオフサイトの様子をお届けしたいと思います!
これまでの全社オフサイト
まず、2020年からの4年間を振り返ってみたいと思います。
2020-2021:”関係性”をつくる場
2020年から2021年にかけては、コロナ禍によるオンラインコミュニケーションが中心で、加えて、組織も事業も拡大していく兆しがあったため、その前に、ひとりひとりの関係性をつくることに時間を使いました。
未来を考える時間については、いきなり「20年後を考えよう!」と言っても難しいので、この頃は、現状認識をしながら、少しずつ目線を遠くに置くように設計していました。
2022:大切にしたいことを考える
2022年は、実際に、組織も事業も拡大してきており、未来を考える視点としては、全体を支えるビジョン・ミッションをアップデートする必要性が出てきました。なるべく多くのメンバーにアップデートに関わってもらうため、全社オフサイトの時間を使いました。
2023:アップデートしたバリューをもとに設計
2023年からは、アップデートしたバリュー「子どもからはじめよう」「気づきに行こう」「やってみよう」「仕組みにしよう」をひとつずつ取り上げながら関係性を深めています。未来に向かう時間も、時間軸が少しずつ長くなっています。
展示『翻訳できないわたしの言葉』から「気づきに行こう」(田嶋、阪上)
ここからは、7月に、東京都現代美術館の会議室を借りて開催した全社オフサイトの様子をお届けしたいと思います!
午前の「関係性をつくる時間」は、政策提言部の田嶋、パートナー部の阪上が、みんなのコードのバリュー「気づきに行こう」をテーマに企画をしてくれました。
東京都現代美術館で開催されていた企画展「翻訳できないわたしの言葉」を鑑賞することを通じたワークを行いました。この企画展は、5人のアーティストによる、「みんなが同じ言語を話しているようにみえる社会に、異なる言語があることや、同じ言語の中にある違いに、解像度をあげ目を凝らそうと」した作品を紹介したものです。これらの作品を鑑賞し、感じたことをメンバーが共有することによって、 他者は世界をどう見ているのかを「気づきに行く」ことを狙いました。
美術館を訪問すること自体初めてのメンバーもいたため、「個人の視点」と「みんなのコードにおける役割の視点」を行き来することや、思考や対話を促す工夫をしました。例えば、1作品ごとに5枚程度の「ヒントカード」を用意しました。
はじめは「どこに注目して観れば良いかわからない」「特に何も考えることがない」と戸惑っていたメンバーも、ヒントカードを見たり、グループ内で対話することで、最終的に自身の経験と関連づけたり、業務との関連性を見出したりする姿が見られるようになりました。
鑑賞後は、「キャッチコピーを作って感想をシェアしよう」というやり方でグループごとに感想を共有してもらいましたが、さまざまな関係性や仕組みに注目してキャッチコピーを作ったグループが多かったです。また、多様性を受け入れて自由度を残したまとめ方をしたグループもありました。
普段は意識しない「当たり前(だと、思われているもの)」や、知らず知らずのうちに目を背けてしまっている「違和感」に意識を向けさせてくれるのが、アートの一つの魅力です。アートを介した対話によって、一人一人の「気づき」の意識が高まり、メンバー相互の理解も進んだように思います。(田嶋)
私は、みんなのコードのオフサイトに初めて参加したのですが、目の前の先生や子どもたちのために活動をすることはもちろん、社会の仕組みを変えることを意識するみんなのコードの特性が現れたとともに、今回のワークショップのように、自由度の高い状況を楽しむ力がみんなのコードメンバーの強さであると感じました。(阪上)
10年後の未来を想像し「仕組みにしよう」
午後は「未来を考える時間」です。この時間は、代表の利根川と一緒に企画しました。今回は、みんなのコードが10周年を迎えるにあたり「これまでの振り返りと未来」というテーマを設定。
インプットの時間には、社外理事の守屋実さん、太田直樹さんにもオンラインで参加してもらいました。
アウトプットの時間では、「2035年の20周年イベントで話される3分間スピーチを作ってください」というお題を設けました。みんなのコードのバリューである「子どもからはじめよう」「しくみにしよう」をディスカッションしてもらうように設計しました。
働くメンバーそれぞれが日々働く中で大切にしている「子どもの姿」を話の起点に、それがどんな景色につながっていくのか。私たちの使命は何か。感情が揺さぶられるスピーチばかりでした。
組織が大きくなると、まとまった時間を確保すること自体が大変になっていきますが、意義をブラさずに、時間を積み重ねていきたいと思います!