みなさん、こんにちは。みんなのコード代表理事の杉之原です。
先日、英治出版さんと弊社みんなのコード合同で、「理想の習慣化アプリをつくろう!Vibeコーディング体験ワークショップ」を開催しました!
英治出版さんは、「Publishing for Change:“みんなのものにする”ことを通して人・組織・社会の未来づくりを応援する」をパーパスに掲げている出版社です。『イシューからはじめよ』『ティール組織』『「風の谷」という希望』『ファイナンスをめぐる冒険』『ガラスの天井を破る戦略人事』『解像度を上げる』などを世に送り出されています。
思わず私が好きな本を列挙してしまいました。
英治出版 代表取締役の高野さんと雑談させていただいた中で、英治出版の皆さんが関心を持たれている「読書の習慣化」「教育」といった領域と、みんなのコードの「企業が向き合う課題をどのように学校現場に接続できるか」という関心領域が重なり、両者の社員の皆さんが参加する共創イベントの開催が実現しました。
「つくる」を通じてAI活用の心理的ハードルを下げる
今回参加された英治出版の皆さんはほとんどがプログラミング未経験。
イベントの大きな目的の一つは、実際に動くプロトタイプを作る体験を通じて、社員の皆さんのAI活用への心理的なハードルを下げることにありました。
今回のワークショップの核となるのは、「Vibe(バイブ)コーディング」。Vibeコーディングは、その名のとおり「ノリと雰囲気」を大切にしながら、生成AIとの自然言語での対話を通じてアプリを作り上げていくプログラミングスタイルです。
英治出版さんには、社員の皆さんの関心領域のテーマを設定いただきました。みんなのコードからは、高校担当の永野から、学校で行われている情報教育の現在地や生成AIの教育利用に関する見解を、CTO安藤からエンジニアや作品づくりに与える影響について補足しました。

Vibeコーディングで「つくりながら気づく」
ワークショップでは、4つのチームに分かれて、「習慣化アプリをつくろう!」をテーマに、1人ひとつアプリを作成いただきました。グループでの会話、生成AIとの個別対話、共有タイム、ブラッシュアップタイムと、細かく時間を重ねていく設計にしました。特にブラッシュアップタイムでは、皆さんが驚くほど作業に夢中になられていて、クリエイティブな熱気を感じました。
各チームからは、以下の気づきを共有いただきました。
「自分が欲しいものが作れる」よろこび
「海外著者の方とスムーズにやり取りしたい」という英治出版社員さんの切実なニーズから出発。「自分のために自分が欲しいものが作れる」という体験を通じ、それがそのままスキルになっていくような、新しい世界観にワクワクしたという声が上がりました。実際、皆さんそれぞれの、かゆいところに手が届くアイディアが詰まっていました。

作りながら自分のニーズに気づく
「読書アプリって続かないよね」という本音からスタート。作りたいものがわからないところから始まったけれど、Vibeコーディングでまずは形にしてからアップデートを繰り返すうちに、「あ、自分はこれが欲しかったんだ」と後から自分のニーズに気づいたという共有をいただきました。

身近な誰かの課題をユーモアで解決
「中学生の息子に勉強させたい」という英治出版社員さんの悩みを解決すべく、チームメンバーそれぞれがアプリを作成。オンラインゲームが好きな息子さんをくすぐるアイディアが飛び出し、早速使ってみたいと思えたという感想をいただきました。

つくったものに自分の「好き」が宿った
「積読(つんどく)が溜まってしまう」というみんなのコード社員の課題を設定。今回のワークでは、アプリ評価の観点もお伝えしたのですが、「その作品は好きですか?」という問いが良かった。誰かのために作り始めたはずが、ディテールなど工夫していくうちに、自分の「好き」に気づいていったという声をいただきました。

「こういうの作りたいよねというアイデアはたくさんあった」という英治出版の皆さんの高い感度とアイデアが、ものの数分で形になっていく。さらに、皆さんが日頃発揮されている「聴く力」と「言語化する力」がAIに乗っていくような雰囲気を感じました。Vibeコーディングで形にしてみて、対話をしながら磨き上げる。このプロセスにこそ、テクノロジー活用の壁を越えるヒントが詰まっていたように思います。
また、イベント前後でご協力いただいたアンケートを比較すると、社員の皆さんのプログラミングへの印象がポジティブに変化していました。

機会をいただいた英治出版の皆さん、高野さん、ありがとうございました!
みんなのコードでは、今回のようなワークショップを、教員研修や高校の授業などでも開催しているほか、企業と学校の連携をコーディネートすることも行っています。
今回のイベントを経て、Vibeコーディングは、学校の生徒と企業の社員が、立場や年齢を超えてお互いを知るきっかけにもなるのではないかと感じました。「実はこんなことに困っていて…」という身近な悩みをシェアし合い、解決への一助となるプロトタイプをその場で形にしてみる。そんな「つくる」を通じた対話から、企業と学校がもっと気軽に、面白く交われるような機会を、これからも一つずつ増やしていきたいです。

