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みんなのコードマガジン

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『Hour of Code Japan 2016 TOKYO EXPO』~開催レポート~

 一般社団法人みんなのコードは2016年12月11日(日)に都内でプログラミング関連サービス展示会イベント『Hour of Code Japan 2016 Tokyo Expo』を開催いたしました。

 Hour of Code Japan 2016 TOKYO EXPOとは、12月5日から12月11日にかけての「全世界コンピュータサイエンス教育週間」の中で、プログラミング入門教育のプロジェクト「Hour of Code」のスペシャルイベントとしてみんなのコードが開催した、プログラミング教育の背景から実践までを知る機会を提供し、同時に多くのプログラミング関連サービスが体験できる展示会です。

開催実績

実施会場:プラザマーム2階イベントホール

参加者(親子、教職員、教育委員会、関係企業等):計262人(親子134人、教育関係者128人)

開催レポート

プログラム

午前の部

10:30 – 13:00  親子向けプログラミング関連サービス展示・体験会

午後の部

14:00 – 15:00  出展ブース紹介プレゼン
15:00 – 16:30  教員等関係者向けプログラミング関連サービス展示・体験会
16:40 – 17:00  一般社団法人みんなのコード代表理事 利根川裕太による基調講演
17:00 – 18:00  参加者によるディスカッション(懇親会)

午前の部~親子対象~

開場時間前からプラザマームには多くの親子連れの皆さまが到着されました。

そして10:30に会場の扉が開くともに今や遅しと待っていた子供達が一斉に入場し、『Hour of Code Japan 2016 TOKYO EXPO』が開会しました。

親子向けプログラミング関連サービス展示・体験会

会場に設置されたブースを自由に見て、サービスを実際に手に取って体験して回ることができる形式で展示会を行いました。

合計11の体験ブースには魅力的な製品がたくさん並び、それぞれが思い思いのブースへ進むと、会場のボルテージは一気に最高潮まで高まりました。

日本事務器株式会社:プログラミング入門教材『Hour of Code』の体験コーナーは終始大盛況。時間を忘れて熱中する子ども達がその魅力を物語っていました。

富士電機ITソリューション株式会社:3D空間で簡単にデザインができる『作ってみよう!』の体験を通して、子ども達も物づくりの面白さに気づいていました。

Makeblock Co., Ltd.:簡単に自作ロボットが作れる『mBot series』の体験ブースでは、皆が作ったロボットを自由自在に走らせて大はしゃぎでした。

株式会社アーテック:ブロックを組み合わせてつくる『アーテックロボ』のブースでは、子ども達の想像力が余すところなく発揮されていました。

株式会社シマンテック:セキュリティソフト『Norton』の紹介ブースでは、我が子のネット環境を心配する保護者の方々が熱心に話を聴き入っている光景が印象的でした。

株式会社アフレル:レゴブロックで作った作品をプログラミングで動かす『LEGOⓇWeDo2.0』の体験ブースでは、子ども達の真剣に取り組む姿がさながらエンジニアのようでした。

ヤマハ株式会社『ボーカロイド教育版』を使って作曲にチャレンジした子ども達。試行錯誤した末に満足のいく結果が出たときの満面の笑みは忘れられません。

株式会社翔泳社:コンピューター要らずのプログラミング教材『ルビィのぼうけん』ブースも常に大賑わい。楽しく絵本を読むうちにプログラミング的思考が身についていることを子ども達は気づいていたのでしょうか。

株式会社for Our Kids:背中にブロックを挿すと動き出す『PETS』を、ゴールまで導く子ども達の頭は常にフル回転。苦労すればするほど、ゴールしたときの喜びは大きかったようです。

アシアル株式会社:本格的なスマホアプリが作れる『Monaca』は、子どもだけでなく大人も興味津々。夢の広がる開発ツールの話に皆さん目を輝かせていらっしゃいました。

一般社団法人みんなのコード:もうひとつの『Hour of Code』体験ブースも大盛り上がり。兄弟姉妹で助け合って進み、喜ぶ姿もみられました。

午後の部~教育関係者対象~

申込者だけでなく飛込みでの参加も多く、100人以上の教育関係者が参加した午後の部。会場全体がプログラミング教育への関心の高まりを感じさせる熱気に包まれていました。

出展ブース紹介プレゼン

 展示会に先立ち、みんなのコードを含めた12の出展企業がそれぞれ自社サービスのプレゼンを行いました。プログラミング教育に関する様々な製品が紹介され、それを聴く参加者の目は真剣そのものでした。

教員等関係者向けプログラミング関連サービス展示・体験会

 午後の部のメイン企画である展示・体験会では、それぞれの企業が自社の製品について、またそれをどのように教育現場に取り入れるか、それによってどのような力が付くのかなどを解説しました。

参加者の皆さまからは

『実際に授業の中でどのように展開していけば良いか参考になりました。』

『プログラミングに思ったより気軽に取り組めることに驚きました。』

『将来教員になる予定の友人がたくさんいるので、ぜひオススメしたい!』

『情報セキュリティの展示も含まれていていい意味で意外でした。』

など、様々な感想が寄せられました。

日本事務器株式会社『Pholly』:学校教育をスマート化する次世代型eポートフォリオ。提出物管理などの先生の負担を減らしてくれるだけでなく、生徒の学習傾向や課題点まで見える化してくれる。これによって雑務から開放され、同時に生徒に対するきめ細かい指導が可能になります。

富士電機ITソリューション株式会社『作ってみよう!動かしてみよう!』;簡単な操作で3D幾何図形が作成でき、図形を回転や変形、合成など行うことで、3Dモデリングデータを創作することができるソフトウェアです。縦、横、高さ等の3次元座標位置を数値で指定して立体物を作成するので、空間認識を学ぶことができ、ものづくりへの興味・感心の向上にも繋げられるのが魅力です。

Makeblock Co., Ltd.『mBot series』:mBot(エムボット)は世界中で最も人気のSTEM教育教材です。世界中で100超の国の学校に導入されています。子供達がmBotを通してロボットの組立から電子工作、プログラミング、コンピューターサイエンスまでの魅力を体験することができます。

株式会社アーテック『アーテックロボ』:MIT(マサチューセッツ工科大学)メディアラボが開発した「Scratch」をベースとしたビジュアルプログラミングソフト「ブロックプログラミング」やアイコンを並べるだけでプログラムが作れる「アイコンプログラミング」を搭載し、創造的なロボット作りを通して、プログラミング学習が無理なくできる教材です。

株式会社シマンテック『Norton』:ネット上のあらゆる危険から守ってくれるソフトです。セキュリティはネットを使う時間が長い現代の子ども達には必要不可欠な要素です。ブースでは製品だけでなく、インターネットにおける安心と安全を保つ秘訣を、実際の攻撃手法も交えて紹介していました。

株式会社アフレル『LEGOⓇWeDo2.0』:汎用性の優れたレゴブロックと自由にプログラミングできるデジタル技術、プロジェクト型学習を簡単に行うことができます。テーマに対する答えを自分で予測し、調べ、考えを形にし、さらに発表するといった一連のプロセスを通じて子どもたちの様々なスキルを伸ばすことができます。

ヤマハ株式会社『ボーカロイド教育版』:ヤマハが開発した音声合成ソフト「VOCALOID™(ボーカロイド)」を学校教育用に最適化した、タブレット用ソフトです。楽譜が読めなくても、音楽的な要素や作曲のプロセスを学びながら、直観的な操作で入力。すぐに楽曲を再生。創った歌を確認しながら、簡単に試行錯誤を繰り返し「音楽づくり/創作」を行うことができます。

株式会社翔泳社『ルビィのぼうけん』:「子どもたちが、プログラミングを身近に感じ、楽しく学んでほしい——」そんな想いから産まれた知育絵本です。「繰り返し(ループ)」、「場合分け(条件分岐)」など、論理的に考える力を育めます。コンピュータを使わないので、授業での教材利用にも最適です。

株式会社for Our Kids『PETS』:いろいろな方向のブロックを背中に挿し込んで、命令された通りに動くプログラミング学習用のロボットです。PETSを使ってプログラミング学習をする為に必要なものは、PETS本体と単三電池4本、そして命令ブロックだけなので、子供たちにインフラを整備する前に、体験を届けることができます。

アシアル株式会社『Monaca』:Monacaは500以上の教育機関で利用されているクラウド型のモバイルアプリ開発ツールです。教育現場での導入や運用が簡単で、自宅での予習復習も行えます。また課題研究やコンテストでの実績も多数あります。

日本マイクロソフト株式会社『マインクラフトEducation Edition』:世界的な人気ゲームのマインクラフトの教育版の開発が完了し、提供が始まりました。ブロックで構成された仮想世界の中に入ることで、協働学習や論理的思考学習をする上で役に立つソフトです。

一般社団法人みんなのコード『Hour of Code』:小学1年生から実施できる教材で、画面上のブロックを組み合わせることでプログラミングを体験できます。 アナと雪の女王やスター・ウォーズなどのおなじみのキャラクターたちと一緒に学習できることも魅力のひとつです。 ドリル型で子どもたちが自主的に取り組むことができ、自分でゲームを作るコースもあります。

一般社団法人みんなのコード代表理事利根川裕太による基調講演

展示・体験会終了後、一般社団法人みんなのコード 代表理事 利根川裕太による基調講演が行われました。講演の中では「プログラミング必修化の背景」「必修化をめぐる現在の状況」「その中でのみんなのコードの取り組み」等の話題に触れました。講演後のQ&Aの時間には、ICT教育のメリット・デメリットについてや、プログラミング教育が子ども達に与える影響についてなどの質問が投げかけられていました。

講演の内容については以下もご参照ください。

『文部科学省の「小学校段階における論理的思考力や創造性、問題解決能力等育成とプログラミング教育に関する有識者会議」の議論の取りまとめ』

参加者によるディスカッション(懇親会)

基調講演終了後、参加者と出展企業をつなぐ懇親会が執り行われました。皆さまさらに詳しい製品サービスの話や、これまでの製品利用の例など、展示会の時間に話しきれなかった多岐に渡る話題を話し合われていました。

最後には様々なプレゼントがあたる抽選会を実施し、大盛り上がりのままHour of Code Japan 2016 TOKYO EXPOは閉会を迎えました。
お越しいただいた方々、ご協力してくださった方々、ありがとうございました!

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