こんにちは、みんなのコードの広報担当です。わたしは、2021年10月に「未経験の広報」として入社しました。わたしが入社するまで、みんなのコードの広報は業務委託メンバーが担当していましたが、そろそろ専任の広報を置いて積極的な広報活動をしたいという背景があったようです。
いろいろなご縁が重なり入社し、今年の10月で丸3年を迎え、4年目に入ります。そこで、広報未経験のわたしがどのように成長してきたのか?この3年間どんな取り組みを行っていたかをお話ししたいと思います。
数字で見てみる3年間の広報活動
まず、わたしが入社してからの広報活動を数字でみていきたいと思います。ちなみに、2024年は9月までの数になります。
届けたい情報は何か?伝えたい情報を伝えられるようにプレスリリース編
2020年から比較すると約4倍近くの発信数になっています。2023年は特に世間では生成AIに関するニュースが多かったこともあり、私たちも多くの発信をしました。また、PR TIMESさんの非営利団体サポートプロジェクトのスタンダードプログラムに採択いただいたこともあり、無料で配信できていることも大きな要因になっています。2024年も、9月までの段階で2023年を上回る本数を発信しています。
プレスリリースに関して、各企業・NPO団体それぞれにおいて、考えがあると思います。みんなのコードでは、プレスリリースを出して、
「どう私たち広報が動いていくのか」
「これはプレスリリースを出す価値のある情報なのか」
をまず広報で考えた上で事業部と相談して、進めていきます。もちろん多く出すことも大切ですが、届けたい情報を1本1本よく考えながら120%の思いをこめて発信しています。
全員広報体制のフックとなったnote/Magazine編
これまでみんなのコードは、「プログラミング教育」や「小学校」というイメージが強く、具体的にどんな事業をやっているのかがわかりづらいという声が多くありました。
そこで、みんなのコードを身近に感じてもらえるようにしたいという思いから、メンバーからnoteとHPリニューアルを機にMagazineを再開させようという声が上がり、2023年からブログ記事による情報発信も始まりました。
note/Magazineは、広報はチェックのみを担当し、記事の執筆は各部署の担当者が主体的に行っています。メンバーはプロジェクトが終わるとnote/Magazine記事を書いてくれています。note/Magazineを再開させたことにより、この2年で「全員広報」のマインドが培われてきたように感じています。
とにかく足や手を動かすことで露出が2.5倍に!メディアアプローチ編
メディア露出も2022年から2023年にかけて2.5倍多くなっています。プレスリリースのところでも説明をしましたが、生成AIが世界全体で話題になり、学校現場にも大きな影響がありました。
2023年のみんなのコードは、学校現場でどうやって生成AIを取り入れていくのかを急ピッチで考え行動に移し、安心して使えるプロダクトの開発と授業設計を進めました。そして、メディアアプローチも連動して行っていきました。やはり学校現場で子どもたちがどう使っているかはメディアのみなさんも気になるところだったようです。2023年6月に生成AIを小学校で使った授業を行った際には、テレビ、新聞、web媒体の方々が9社が集まってくださり、多くのメディアに取り上げていただきました。
2024年も引き続き、生成AIについても取り上げていただいています。加えて、代表のメディア露出やメンバーの連載、また別のプロジェクトでも多くのメディアさんに取り上げていただきまして、9月の段階で昨年を上回る数になっています。3年間のメディアアプローチの積み重ねからお声かけいただくことも多くありました。
こうして、これまでの広報活動を数字でまとめて見てみるとほとんどの項目が増加していることが分かります。ただ、プレスリリースの本数が増えたからといって、メディアさんからの問い合わせが増えたかといって、最初から取材に繋がったわけではありません。地道にメディアさんに連絡をして、取材に来ていただいたり、情報交換を重ねて、年々増えていることを実感しています。
広報をしている方々はみなさん口を揃えていうことではありますが、単に大きな施策をしたり、情報発信をしただけではメディア露出にはつながらず、とにかく足や手を動かすことで繋がることが大切だと感じています。
具体的な広報施策
これまで数字でみんなのコードのメディア露出&広報活動を書きましたが、ここからはこの3年間の施策についてお話ししたいと思います。
とにかく種まきを行った2022年
入社した2021年10月から12月は、まず前任広報担当者からのキャッチアップ。そして2022年は自分がやりたい!頑張りたい!と思うことを2つ行いました。それは、「0のものをメディア露出」と「みんなのコードメンバーの露出」です。
「0のものをメディア露出」では、注目してほしいプロジェクト「宮城教育大学附属小学校との取り組み」「2030年代の情報教育のあり方についての提言」がありました。メディアさんと情報交換を行い、いくつかのメディア露出に繋げられたことでたくさんの方に見ていただくきっかけとなりました。この経験から、ネタは自分たちで作ることができる。そして、それをどう露出してもらうかは広報次第でいかようにも料理することができると学びました。
関連記事:
2030年代の情報教育のあり方とは? 次期学習指導要領で変えるべきポイントを利根川裕太氏に聞く
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「みんなのコードメンバーの露出」では、わたしは、タレントを持っているメンバーが揃っているのにも関わらず、その良さを伝えられていないことを課題に思っていました。そこで、「みんなのコード=代表利根川」というブランディングを打破したく、各部署のメンバーの露出に力を入れました。
ちなみに、関連記事のイベントをきっかけに2023年には書籍の仕事にも繋がりました^^
関連記事:共通テストにも採用! 高校の情報教育に教育委員会・学校はどう対応すべきか、元教員の研修講師が解説
未経験だからこそ実現できた2023年
2022年の種まきがあったからこそ、2023年のメディア露出に繋がったことがたくさんありました。2023年は、メディア露出以外にもチャレンジした仕事がたくさんあったのでご紹介させてください。
粛々と2022年メディアへの種まきをしていたら、繋がったメディア露出
- 授業実践にメディアが9社取材に
関連記事:生成AIの教育活用支援 NPO法人、印西市でアプリ提供 - 世の中に注目してほしいタイミングでメディアと連携
関連記事:生成AI使った夏休みの課題 ガイドライン踏まえ出題するなら?
新しいトライ
生成AIの授業実践を中心に、学校現場へメディアの皆さまには何度も取材にきていただいたのですが、それだけではなく、みんなのコードにとっても大きな挑戦がいくつかありました。
- note/Magazineの再開
- HPのリニューアル
- 3冊の書籍の出版に向けての伴走
- YouTubeコラボ
その中でも、「HPリニューアルのプロジェクト」「3冊の書籍出版」に携わらせてもらったのは大きな経験でした。
「HPリニューアルのプロジェクト」では、みんなのコードのビジョンにもある「誰も」に届くものにしたい!という思いで取り組みました。これまでの、テッキーなイメージを彷彿とさせるグリーンから一新した色使いが特徴です。
「3冊の書籍出版」は、これまでの露出や繋がりからそれぞれの出版社さんからお声をかけていただいたものでした。3冊の本のポイントは、代表が執筆者に入っておらず、それぞれの本にふさわしいメンバーをアサインできたところです。みんなのコードには、それぞれの道で経験を積んだメンバーが多く在籍しており、特に教育においては教員経験を有するメンバーが複数います。メンバーのこれまでの経験や知見を生かし、本という形にできたことはみんなのコードにとってもいい機会となりました。
- 『学校の生成AI実践ガイド先生も子どもたちも創造的に学ぶために』(学事出版)
- 発売日:2023年12月11日
- 読者対象:小中高の教員
- 『思考力アップ 大学入学共通テスト「情報I」』(翔泳社)
- 発売日:2024年3月18日
- 読者対象:高校生
- 『SPY×FAMILYワークブック アーニャとはじめてのプログラミング』(集英社)
- 発売日:2024年3月26日
- 読者対象年齢:年長〜小学校中学年
奇跡が重なった2024年
怒涛の2023年を終え、ありがたいことに引き続き生成AIにも注目をしていただいているところでもあります。これまでの積み重ねから2024年も大きな出来事が3つあり、ご紹介させてください。
ちなみに、まだ9月なので、残り3ヶ月でもしかしたら塗り替えられることもあるかもしれませんが・・・いまのところのベスト3です。
Forbesへの掲載
すでに2022年5月号に「さまざまな課題に挑み、ともによき社会へ。すぐれた非営利団体30選」で利根川をご紹介いただいたのですが、その時には大人数の中の1人としてでした。わたし個人的に、いつかカラーで1ページ掲載していただきたい!と願っていた媒体でもありました。今回の選出にあたっては何名かに利根川のことを推薦していただいたとのことで、Forbes JAPAN 2024年6月号「NEXT100100通りの『世界を救う希望』」でご紹介いただきました。Forbesの記事の中に伝えたいことがぎゅっと詰まっているので、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。
関連記事:元ラクスルの「非営利スタートアップ」が挑む。セクターを越えた新・社会課題解決法
Forbesから繋がった岡田准一さんのラジオ出演
Forbesに掲載いただいたことで、これまでお付き合いのなかったメディアさんからお声をいただきました。その中でも、一番印象的だったのが、J-WAVEで岡田准一さんがナビゲーターをつとめている「Growing Reed」への出演です。わたしからは、教育やテクノロジー業界からは遠い存在の方のように思えましたが、プログラミング・教育にゼロから興味を持って話を引き出してくれたことで、分かりやすく多くの方に知っていただくきっかけとなりました。
関連記事:AIは教育現場でどうなっていきますか?
経済番組にNPOが!?
7月2日放送のテレビ東京のWBS(ワールドビジネスサテライト)には、みんなのコードが開催した「アラムコSTEAMチャレンジキックオフセレモニー」を取り上げていただきました。取材前から放映されるまで不慣れなこともあり、ご迷惑おかけしてしまうことも多くあったのですが、記念すべきキックオフセレモニーを丁寧に取材いただきました。
3年間をふりかえってみて
予感ドリブンの広報
ここまで、数字と具体的な広報施策をまとめてきました。「どのように計画して動いていたのか」と気になる方もいらっしゃるかと思いますが、実はそうではないのです。入社してすぐ、なんとか計画を立てようとするわたしに、上司から「まずは走ってみよう!」と声がけがありました。そこから3年間はむしゃらに走り、本屋や他社の広報さんのSNS、勉強会に参加をして、とにかくやってみよう!ということで広報活動をやってきました。
今考えると、2023年の書籍3本の出版とHPのリニューアルをやりながら、取材アプローチをすることなどは、計画を立てていたらやらなかったと思います。実際、上司には止められました笑。
自分の限界がどこなのか。みんなのコードの広報活動を最大限に!という思いから3年間走ってきましたが、この経験を糧に、今度は、ある程度計画を立てながら広報活動を推進していきたいです。
全員広報体制
何よりも嬉しかったのは、メンバーからの発信により、2023年には26本の記事をnote/Magazineに公開することができました。2024年はそれを上回る本数の発信を行っています。note/Magazineの運用をしていく中で、たくさんの方々に読んでいただき、反響もいただいたことで、メンバーの書くことへのモチベーションにも繋がりました。
参考はこちら。発信数に合わせてview数もどんどん増えています。
2022年:6本(542 view)
2023年:26本(14,650 view)
2024年:33本(25,000 view)※2024年9月まで
運用から1年半が経ったいまでは、現場のメンバーから
「こういう内容の記事を書こうと思っているんだけどどうかな?」「記事を書いたからチェックしてください!」
など、広報が声をかけなくてもnote/Magazineの運用ができるようになりました。
また、note/Magazine記事から取材につながった効果もあったことで、「こんな授業をやるから、このタイミングでメディアさん呼べるといいかもしれない」など、メンバーが主体的に提案をしてくれるようになりました。
未経験から広報をやってみて/これからやってみたいこと
右も左も分からずはじめてみた広報という仕事。とにかく走ってみたからこそ、見えた景色があります。ここには書ききれないくらい、たくさんの経験をさせてもらいました。日頃お付き合いのあるメディアさん、未経験にも関わらず私のことを信じて任せてくれた上司や、わたしの無茶振りにいつも忙しいにも関わらず「あゆみさんがいうなら〜」と答えてくれるメンバーや代表には感謝の気持ちでいっぱいです。そして、いまでも困った時にいつも相談に乗ってくれて、陰ながら応援してくれる前任の広報担当者でもある辻田さんがいるからこそ、広報として自信をもって仕事ができています。
3年やってみて、できたこともありますが、、、まだまだやりたいこと、できていないことがたくさんあります。2024年の後半、そして2025年も欲張りながらたくさんのことにチャレンジし続けていきたいと思っています。
最後に、広報は1人では仕事をすることができません。これからもみんなのコードメンバーと共に、みんなのコードのビジョンである「誰もがテクノロジーを創造的に楽しむ国にする」を実現したい。そして、ソーシャルセクターの広報といえばみんなのコードだよね!と言っていただけるように引き続き頑張ります。