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みんなのコードマガジン

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ロジックモデル作成に3年。組織の「対話沼」の始まり

みんなのコード代表理事の杉之原です。

私は、昨年7月、みんなのコード10周年の節目に創業者の利根川から代表理事のバトンを受け取りました。

代表理事になる前から取り組んでいたことのひとつに、組織の地図づくりがあります。試行錯誤を重ね、作成に丸3年を要したインパクトマップ(ロジックモデルを少しアレンジしたもの)を今年4月に公開しました。今日は、その舞台裏について書いてみたいと思います!

ロジックモデルとは

ロジックモデルとは、ある事業やプロジェクトが「どのような資源を使い、どのような活動を行い、その結果としてどのような変化(成果)をもたらすのか」という因果関係を、論理的な図表で表現した設計図です。

こんなかんじです。

「ロジックモデル」作成マニュアル(2023年3月、文部科学省大臣官房政策課政策推進室)より引用

私は、非営利セクターで働くようになって初めて「ロジックモデル」という考え方を知りましたが、社会的企業やNPO、行政、新規事業開発部門、インパクト投資家など、社会や顧客に本質的な変化を起こすことを志す組織で広く活用されています。

本来、事業やプロジェクトごとに作成し評価するツールです。複数事業を運営するみんなのコード全体のロジックモデルを作成しようとしたことが、議論を難しくした原因だったように思います。

紆余曲折を経て、みんなのコード全体を表現するツールとしては、ロジックモデルを少しアレンジした形に仕上げ、「インパクトマップ」という名前にしました。

ロジックモデルとNPO

みんなのコードでロジックモデルの議論をスタートしたのは2023年4月、3年前のことです。

この頃私は、前職でベンチャー経営に携わってきた経験から、インパクト投資という考え方に興味を持っていました。会社の非財務指標やインパクトを測定し、さらに財務指標に接続するような試みがされていることを知り、こういう考え方があるのかと、感激したのです。

営利企業には、売上/利益という明快な財務指標があります。非営利セクターも、もちろん収益指標や資金提供者と合意した指標はありますが、本質的に大事なのは、「課題が解決されているか」「社会にどれだけの変化をもたらしたか」という問いです。

しかしこれが、なんとも測りづらく分かりにくいものであり、ここに、ロジックモデルという考え方が登場するのです。

なぜ、ロジックモデルを作る必要があったか

2023年当時のみんなのコードは、会社を設立して8年目。創業者の社会の流れやニーズを読む嗅覚によって事業が作られてきました。「誰もがテクノロジーを創造的に楽しむ国にする」というビジョンと、足元で取り組んでいる事業活動、大切にしたいバリューはありましたが、その間をつなぐ地図が存在しませんでした。

創業者も一体となって最適解を見出しながら組織と事業が育ってきたのは良かったのですが、徐々に組織の外と内の両面で、コミュニケーションの難しさに直面するようになります。

  • 提案が高度化:受益者数等だけでなく、「受益者の行動や社会にどのような定量的変化をもたらしたか」という、ロジックモデル的考えを求められる案件が増加
  • 「代表の頭の中」への依存:現場で未来の見通しを立てることが難しく、新規提案のたびに代表の頭の中を確認・言語化する必要
  • 発展的ストーリーの描きづらさ:継続提案時に、「さらなるインパクトを生み出すため、どのようなアプローチが必要か」という、次のストーリーを描きづらい

さらに、社内のコミュニケーションにおいても、「日々の事業活動がみんなのコード全体のビジョンの実現にどう紐づいているのかが実感しにくい」といった声が聞かれるようになりました。

正直なところ、「すでにある情報をかき集めて整理すれば、サクッと作れるでしょ」とタカをくくっていたのですが、いざ蓋を開けてみると、単なる図的な整理ではなく、組織の存在意義とあり方を根底から問い直す、ネバネバな対話の始まりでした。

一体、なぜ3年も費やすことになったのか・・・?次回は、3年間のタイムラインを振り返ってみたいと思います。

参考)
ミッション制定で描く未来―「みんな」の可能性を、テクノロジーの力で。

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