2030年代の情報教育のあり方についての提言

-みんなのコードは、子供たちが次の世界を創る力を育む
次期学習指導要領の議論につながる取り組みを拡大します-

 特定非営利活動法人みんなのコード(東京都港区、代表理事:利根川 裕太、以下みんなのコード)は、「子どもたちがデジタルの価値創造者となることで、次の世界を創っていく」をビジョンに掲げ、2015年の団体設立以来、小中高でのプログラミング教育等を中心に、情報教育の発展に向け活動してきました。2022年度に高校での「情報I」の開始に伴い、新学習指導要領が全校種で実施されましたが、さらにその先の情報教育のあり方について探究していく必要があると考え、本提言を発表いたします。
 この提言を足がかりとして、全国の学校現場、先生方、教育行政、学識経験者、企業の方々と一丸となり「2030年代の情報教育のあり方」の議論を活性化していきます。


【提言の背景】
 みんなのコードは、子供たちが生きるこれからの社会を描く上で、情報技術が21世紀の価値創造の源泉であると考えています。諸外国においては、国をあげてデジタルテクノロジーに関する教育が推進され、国のカリキュラムが展開された後も継続的な改善が行われています。
 我が国でも、GIGAスクール構想の推進や、今回の学習指導要領の改訂により、情報活用能力の重要性の高まりを受け、変化が起き始めています。
 一方で、各学校段階における児童・生徒の情報活用能力の体系的な育成については、課題が多いのが現状です。具体的には、高校情報Iが大学入試共通テストに新設されるにも関わらず、現在の小中学校では、情報を体系的に扱う時間がありません。また、各学校における指導者不足も問題になっています。
 21世紀の価値創造の源泉である「情報技術」に関する教育を充実させないと、2020年代に生まれた子供たちが社会で活躍する2050年代以降も、日本社会の停滞が危惧されます。


 そのため、みんなのコードは、次期学習指導要領において、小中高を通じた体系的・継続的な情報活用能力を育成する枠組みが必要であると考えます。


【みんなのコードの提言】
 みんなのコードでは、2050年のより良い社会の実現に向け、2030年以降に実施される日本の情報教育について、以下の4点を実現すべきだと考えています。

  • 小学校:各学年、年間35単位時間程度の「情報を学ぶ時間」を新設し、各教科における学習の基盤となる情報活用能力を学ぶ時間を確保する。
  • 中学校:「技術・家庭」を「家庭」及び「技術・情報」に再編し、情報教育の充実及び高校との学習内容の接続をより確実にする。
  • 高校:専門学科を含む全ての学科で共通教科科目「情報I」を必履修とし、加えて「情報II」及び専門教科「情報」科目から2単位以上の選択必履修とする。
  • 大学・現職教員:デジタル技術の特性を理解し、情報化の進む社会及び学校現場での対応力と応用力を持った教員養成及び教員研修を実施する。

 これらの実現のために、2022年度は、小中高それぞれの学校教育現場及び教員の養成において、より強固に連携を図りながら実証研究及び調査研究を実施し、その結果を広く公開します。

 みんなのコードは、各学校段階での実証事業、調査研究等の活動を通じて、全国の学校現場、先生方、教育行政、学識経験者、企業の方々と共に「2030年代の情報教育のあり方」の議論を活性化し、未来の日本の情報教育を創っていきます。

【2030年代の情報教育のあり方についての提言はこちら