特定非営利活動法人みんなのコード(東京都港区、代表理事:利根川 裕太、以下みんなのコード)は、「誰もがテクノロジーを創造的に楽しむ国にする」をビジョンに掲げ、2015年の団体設立以来、小中高でのプログラミング教育等を中心に情報教育の発展に向け活動してきました。
情報技術の成長は昨今驚異的な速さで進んでいます。ChatGPTはリリースから2ヶ月で1億人に利用され、日に日に、生成AIツールに対する注目が高まっています。その影響力は学校教育にも及んでおり、文部科学省は、学校現場においてもどのように扱っていくかを定めたガイドラインの作成を計画しています。こういった社会の動きに呼応する形で、みんなのコードは、4月20日に「生成AIの初等中等教育でのガイドライン策定に向けた提言」(*)を発表しました。
この度、文部科学省の職員向け政策立案教養研修(ドラメク(※)研修)にて、利根川が講演を行いましたので、当日の様子をレポートします。
当日は、教育に限らない幅広い部署から、幹部の方々含め多数ご参加いただきました。政策立案の参考情報としていただくべく、みんなのコードの取組事例をご紹介したほか、生成AIツールについても教育現場における利活用議論の機運を高めていただく機会となりました。
※Driving MEXT Projectの略
研修について
テーマ:生成AI時代の教育のあり方
開催日時:2023年5月23日(火)12:00~13:00
登壇背景
文部科学省は、教育・科学技術・スポーツ・文化行政に関する外部有識者や民間企業等との対話・議論と、政策立案・実施に係る知見の共有を目的として、「ドラメク研修」と称した政策立案教養研修を実施しており、これまでも様々な有識者が講師として招聘されています。昨今注目度が高い生成AIと教育をテーマに、学校現場での取り組み等を紹介いただきたいと、ドラメク研修の担当課よりお声かけいただきました。
登壇者情報
特定非営利活動法人みんなのコード 代表理事 利根川 裕太
2009年 ラクスル株式会社立ち上げから参画し、プログラミングを学び始める。2015年 一般社団法人みんなのコード設立 (2017年よりNPO法人化)し、全国の学校でのプログラミング教育の普及を推進。2016年 文部科学省「小学校段階における論理的思考力や創造性、問題解決能力等の育成とプログラミング教育に関する有識者会議」委員、 2018年 内閣官房「教育再生実行会議技術革新ワーキンググループ」委員。2021年 経済産業省「デジタル関連部活支援の在り方に関する検討会」委員。二児の父 (10歳, 7歳)。
研修の様子
当日お話させていただいた内容
ーみんなのコード紹介
ー意欲的な情報教育の事例
ー生成AIに関するみんなのコードの実践
・公立中学校での授業
・社内での実践
・教員向けのワークショップ
・保護者向けのワークショップ
ー生成AI×教育を考えるに当たっての3つの観点
ーみんなのコードが今後もお力になれること
生成AIに関するみんなのコードの実践事例
子ども向けワークショップ
みんなのコードが運営する子どもの居場所「コンピュータクラブハウス加賀」で、子ども向けAIワークショップを開催。子どもが学習や創作活動を通してどのようにAIを活用するか、その可能性を探りました。研修の中では、子ども目線で得た気づきを紹介しました。
公立中学校での授業実践
5月12日に加賀市立橋立中学校でChatGPTを使った授業を行いましたので、その実践とアンケート結果についてお話しました。
生成AI×教育を考えるに当たっての3つの観点
AI時代を生きていく子どもたちが、AIがもたらすメリットを学ぶ機会も十分に享受できるようにすることが望ましいと考えます。昨今の報道等を見て、不足していると考える3つの考慮すべき観点についてご提案しました。
みんなのコードは、AI時代における情報教育のあり方に関する議論が活発化するよう、全国の学校現場、先生方、行政、学識経験者、企業の方々との対話に取り組みます。
(*):2023年4月20日発表「生成AIの初等中等教育でのガイドライン策定に向けた提言」
(https://code.or.jp/news/11333/)
本件に関する報道関係者からのお問合せ先
特定非営利活動法人みんなのコード Code for Everyone
広報担当:浜田
メール: pr@code.or.jp
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